復活した愛知リハ自動車教習所を福祉行革基準で監視しよう!

閉鎖の閣議決定をくつがえした自立福祉パワー

 労災で体が不自由になった人たちが宿泊しながら運転免許教習を受けること のできる施設として、この自動車教習所は昭和46年開設された。ところが昭和 59 年、平成5年の二度にわたる行政監察で「見直し」が勧告された。理由は@運営財源が労災保険であるにもかかわらず、労災以外の一般障害者が教習生 の大半をしめている
A「障害者に対応できる教習所は全国510カ所、全体の33.3%ある」で ある。平成7年2月村山内閣当時の閣議で「合理化推進」が決まり、同年6月労働省 は「廃止」を決めた。
 この決定が実施される平成8年度末を間近にし、この施設の社会的価値を熟 知した卒業生たちが@「車は障害者にとって、まさに生活の“足”。福祉の切り捨てだ」と反発、 A民間教習所では、「通所・送迎の問題、施設の設備・教習態勢の不備により入 所は難しい」の実態であるとして、施設の存続を求めて立ち上がった。「存続」署名は2万9千にのぼり 、一般市民の共感を得、マスコミを動かし、「自立福祉」を願う支援団体の輪が 広がり、多くの国会議員に働きかけ国会請願を経て「閣議決定」が見直され、施 設の「存続」が決まった。ここで、特殊法人が地方の公益団体に押しつけた気配 があったこと、今後に施設の財政面の問題を残していることを指摘したい。

福祉行革基準【改革の5W1H】で監視しよう!

 いま、行政改革・財政再建の名の下に福祉が切り捨てられる危機的状況に直 面している。日本福祉党は新世紀に向けて、安心して暮らせる社会につくり変え る「福祉行革基準」の設定を提案したい。 基本認識は@全国の障害者は約300 万人、75才以上の高齢者は800万人近く生活しているA「障害のある人も地 域の中で普通の暮らしができる」というノーマライゼーションの思想B具体的に は「社会参加していく際のさまざまな障害(物理的、制度的、文化・情報面、意 識上)のないバリアフリー社会の実現である。この基本認識にたって、その改革 は「なぜ今、何の目的で、誰の利益ために、どの行政機関が、どの地域で、どの ような手法で(改革の5W1H)」行われようとしているのかを、注意深く監視しよう。
 そして、閉鎖の閣議決定をくつがえして復活した愛知リハ自動車教習所も今 後の動向についてこの福祉行革基準で監視を続けていかなければならない。「存 続」に向けて共感と運動の輪を広げていただいた人たちに対する、そして何より 教習所の利用者に対する私たちの責任と考えている。